家づくりの中でも、窓選びは【最重要事項】で、窓選びを失敗すると、夏は暑くて冬は寒い家になります。
これから、家づくりを検討されている方へ窓選びを失敗しない為の参考になればと思います。
窓サッシとは?
窓サッシとは、窓ガラスを囲っている枠、またはフレームの事を指します。
※出典YKK AP
窓選びで重要なのは断熱性能やデザインだけではなく【結露対策】も考えないといけません。
冬になると、窓が結露するのは当然と思っている方が多いと思いますが、結露対策をしないと住宅の寿命を縮める原因にもなります。
サッシ部分が結露していると、壁内でも結露をしている可能性があり、サッシやガラス部分は拭き上げる事ができますが、壁内結露を起こしてしまうと木材が腐食してシロアリ被害に合いやすくなります。
日本の住宅の寿命が短いと言われているのも、壁内結露のせいで内部の木材が腐食してる原因の一つです。
結論を言うと、アルミ樹脂複合サッシを採用して、冬場に窓ガラスが結露してると壁内結露も起きていると思ってください。
結露対策としては結露をしにくいサッシを選ぶ事が重要です。
窓のサッシの種類は?
窓のサッシは、オールアルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシ、オール樹脂の3種類に分類されます。
・オールアルミサッシ
アルミサッシは【窓の外側がアルミで窓の内側もアルミ】で、昔の住宅でよく使われていたサッシです。
冬場になると、アルミのサッシ部分がキンキンに冷えて窓まわりが水滴だらけで結露してしまいます。
さすがにアルミサッシを使っている工務店やハウスメーカーはいないと思いますが、もし使っている所があれば論外ですね…。
・アルミ樹脂複合サッシ(ハイブリッドサッシ)
アルミ樹脂複合サッシは【窓の外側がアルミで窓の内側が樹脂】になります。
メーカーやハウスメーカーによって、半樹脂やハイブリッドサッシと名称を変えて言ってるところもあります。
日本の住宅ではアルミ樹脂複合サッシがメインになっています。
営業トークで、アルミは耐久性があるので、室内は断熱性能を高めるために樹脂がいいですよと言いますが、私はオススメしません。
・オール樹脂
樹脂サッシは【窓の外側が樹脂で窓の内側も樹脂】で窓サッシでは最上位グレードになります。
私が一番オススメしているサッシです。
窓サッシの種類は上記の3種類と思ってもらって大丈夫ですが、日本でも木製サッシが使う住宅会社がいますが、特殊なので除外しています。
窓サッシを選ぶなら【オール樹脂サッシ】一択です
窓サッシを選ぶなら、オール樹脂一択です!
なぜオール樹脂一択なのかですよね、結露は外と室内の温度差で結露が発生します。
樹脂の熱伝導率は【アルミの約1/1000】と言われ、それだけ熱が伝わらないということです。
外が樹脂側だとアルミサッシより冷えづらいため、アルミ樹脂複合サッシに比べ結露がしにくいです。
昔は樹脂サッシは非常に高価でしたが、最近はコストも下がってきたのと、樹脂サッシをメインで入れている会社はアルミ複合サッシをメインで入れてる住宅会社との仕入れ価格は、さほど変わりません。
断熱性能もですが、住宅の寿命を長持ちさせるなら、オール樹脂サッシを選ぶ事をオススメします。
樹脂サッシは結露しないの?
樹脂サッシでも、結露がしにくいだけで、当然結露はします。
お風呂場の様に湿度が高い環境であれば、どんな窓でも結露を起こしますが、室内環境を適切に管理すれば結露は基本発生しません。
樹脂サッシのデメリットは?
樹脂サッシにも、デメリットが当然あります。
樹脂サッシはアルミ樹脂複合サッシに比べると重いので、樹脂サッシの場合は【高さ2200mm前後、幅2500mm前後】が最大サイズなので、大開口の窓を取り付けたい方には合いません。
あと、アルミ樹脂複合サッシの方がデザインが豊富なのと、外側がアルミなので窓枠を細くできたりしますが、樹脂サッシはデザインの種類が少ないし、窓枠を細くはできません。
樹脂サッシは劣化する?、耐久性が悪いってホント?
樹脂サッシは耐久性がなくて、すぐに劣化しますよ!と言われた事がある人は多いと思いますが、これはほとんど嘘ですし、デマです。
アルミ樹脂複合サッシを使っている住宅会社で、外側が樹脂だとすぐ劣化するんでアルミがいいですよ!や、樹脂サッシは、紫外線ですぐに変色したり、樹脂素材を使っている洗濯ハサミを外で使ってると、すぐに壊れますよね!なので、樹脂サッシもそれと一緒ですよ!と営業トークをする方がいますが、それは大間違いです。
そもそも、樹脂サッシは塩ビ(PVC)と言われる、とても強い素材を使用おり、洗濯ハサミなどはポリプロピレン(PP)という劣化しやすい素材を使っています。
アルミ樹脂複合サッシに比べて耐久性は劣るといっても、現在の樹脂サッシの耐用年数は50年前後と言われており、問題ありません。
最近の樹脂サッシは、表面に【アクリル積層】という特殊な加工を施しているため、紫外線で樹脂サッシが変色する事は、ほとんどありません。
それでもアルミ樹脂複合サッシを選びたい人には
どうしても上記のメリットを捨ててでも、デメリットが多くてもデザイン重視で選びたい人は、こちらの対策を検討してください。
必ず気密性を担保した家造りをして下さい、気密測定を必ずおこないC値0.7以下を目指して下さい。
隙間が多いと、窓まわりの換気がしっかりとされず結露が起きて壁内結露もおき、木材が腐ってシロアリの餌になり、朽ちてしまいます。
アルミ樹脂複合サッシのLow-Eのペアガラスでは、断熱性能が低いため、樹脂サッシの性能に近づけるならトリプルガラスにしましょう。
ただ、アルミ樹脂複合サッシのトリプルガラスにする予算が確保できるなら、樹脂サッシにした方がいいですが。
トリプルガラスのアルミ樹脂複合サッシにしても、外側はアルミなので結露するリスクは樹脂サッシより高いままなので、室内温度と湿度徹底的に管理するしかありません。
上記のことをやってでも、アルミ樹脂複合サッシじゃないとダメだ!!と言う方は、デメリットを理解したうえで選んで下さい。
断熱性能を担保したい方や、住宅寿命を長持ちさせたい方は、樹脂サッシを選ぶ事をオススメします。
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